2020年3月1日日曜日

新型コロナウイルスについて

今年になって新年の挨拶もしないまま、3月になってしまいました。
中国から始まった新型コロナウイルスの感染は、現在ほぼ全世界に広がりつつあり、日本国内でも広がっている状況です。長野県でも松本保健所管内で1例の発生がありました。身近になってきたことで、私自身も多少のおそれを感じています。
今回のウイルスは感染力が強いらしいことや、特に高齢者や持病のある方で重症化する例があること、一方で軽症の方が多いことなどが問題を厄介にしています。
国全体としては、学校が突然に休校になったり、企業活動や宴会の自粛などといったことが行われていますが、当面個人レベルでできる予防策は、今まで通りの「手洗い・うがい・マスク着用」と言った程度となります。そのなかでも一番は「手洗い」と思いますので、心がけてください。
現在、厚生労働省の示した基準(37.5度以上、強いだるさや息苦しさが4日間、高齢者や持病のある方、妊婦などは2日間)続くような場合は、帰国者・接触者センターの窓口に電話することになっています。当院もこれに基づいて対応していますが、先日かかりつけの方で、のどの違和感が数日続く患者さんから問い合わせがありました。受診拒否をする訳ではないですが、自宅でしばらく様子を見ていただき、上記の条件に該当するようであれば、帰国者・接触者センター(保健所)の窓口に相談してもらうようにしました。軽症の方のほとんどは、一般的なかぜである可能性が高いと思います。そうであれば自宅で様子を見ても治る可能性が高いからです。一方コロナウイルス感染でも上記のように初めは軽症の方がいる、この2点から苦渋の決断ですが、当日は診察を控えさせていただきました。
かかりつけの方を含め、皆さん診察したい気持ちはあり、そうすべきかもしれませんが、現時点で軽症の方でもコロナウイルス感染が疑われる方を診察するには、それなりの準備が必要になります。現在日本では簡単にPCR検査をできないため、診察してもコロナウイルス感染を診断することは、当院ではできず、単に感染を(職員や他の患者さんに)広げるだけにとどまる可能性があるからです。 是非、ご理解をいただきたいと思います。
この時期来院する事自体に不安を持っている方もいると思います。その場合は電話でご相談ください。
今回の外出自粛や休校などの処置が奏功するか不明ですが、皆がなるべく感染しない、広げないようにするしかないので、何とかがんばりましょう。

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