2011年8月30日火曜日

ジェネリック医薬品について(1)

今回も薬ネタです。ジェネリック医薬品とは後発医薬品のことで、先発品の特許切れに伴って、同一薬効成分を持った薬として発売されるものです。薬効成分の開発に最も時間とお金がかかるので、その手間のない後発品は安く開発され、薬価も安くなります。厚生労働省は、患者負担の軽減と医療保険財政の改善ということで、後発品の普及を進めていて、平成24年度までにシェア30%以上という目標を立てています。厚労省よりも財務省が医療費を抑制したいとより強く思っているでしょう。(少しそれますが、今度の野田首相は財務省寄りと言われていますね。その善し悪しを言うのは難しいですが)
先日長野県から、昨年度の県内保険薬局におけるジェネリック医薬品使用実態調査が送られてきました。 これによると、県内全体で後発品採用割合が30%以上の薬局は、わずか1.6%でした。日本全体もおそらくこれに近いと思われます。普及しない理由について、後発品メーカーの供給力の不安定さ、医師や薬剤師の信頼不足などがあると言われています(Wikipediaなどより)。
多くの後発品メーカーは小さな企業なので、供給力については仕方ありません。信頼されにくい理由は、薬効が同等ではない、副作用が多いといった思いがあるからでしょう。実際はどうなのでしょうか。
続きは次回で。

2011年8月24日水曜日

新薬について

先週新聞に新薬ダビガトラン(商品名プラザキサ)投与による死亡例が出たと載っていました。この薬は抗血栓薬として、ワーファリンに代わる薬として発売されました。ワーファリンは納豆などの食事制限があったり、頻回な血液検査が必要だったりと、面倒なところがあったので、それらが不要で効果も高いダビガトランに期待が集まっていたわけです。
死亡例は、高齢者や腎機能が悪い人に通常用量を投与したといった問題があったようです。
ダビガトランには、ワーファリンに対するビタミンKのような、作用を阻害する薬がないので、出血すると止めようがなく、大事に至る危険があります。食事制限不要というのは、いわば諸刃の剣だったわけです。
新薬発売直後は、こういう問題が出やすい気がします。期待の薬ということで、使い慣れない医者もすぐに飛びついて処方するからではないかと思います。時間が経てばこういう問題は減っていくと思いますが、まだ未知の副作用があるかもしれません。
折しもテレビ番組などで、心房細動と脳梗塞(心房細動でできた血栓が脳血管につまる脳塞栓)の問題が相次いで取り上げられています。期待の新薬としてダビガトランの話題も出ています。薬の様子が分かるまでは、よく適応を見極めて慎重に使うべき薬だと思います。




2011年8月5日金曜日

おくやみ

また1日遅れになってしまいますが、松田選手の死去にあたりおくやみ申し上げます。
心肺停止状態で搬送され、約2日間がんばれたのはご本人の体力と医療スタッフの努力の結果と思います。亡くなったことは非常に残念ですが、松田選手の 意志(遺志)を継いで残った松本山雅の選手は、何とかJ2入りを果たしてもらいたいと思います。
あの時にAEDがあれば助かったかと他人に聞かれます。その可能性はあったと思いますが、100%というわけではないので・・ これを機にAEDの設置やスポーツ選手の健康管理に一層注意がされれば、松田選手の死も無駄にはなりません。
今回はかなり特殊なケースだと思いますが、私自身も時々走ったり、フットサルをしているので、他人事ではありません。 一般の人も健康管理に気を配りましょう。
松本市の特定健診は 9月いっぱいまでです。これを機会に自分の身体について考えましょう。

2011年8月2日火曜日

8月

8月になりました。1日遅れですが、8月最初のブログをと思っていた矢先に、とんでもないニュースがありました。サッカー=元日本代表DF松田、練習中に倒れ心肺停止で搬送
地元のチーム松本山雅に今年加入した松田が倒れたようです。熱中症の疑いとか書いてある記事もありましたが、今日は蒸し暑さはあるけど比較的涼しいし、屋外の練習中だと思うので、そんなことがあるのかなという感じです。
まだ若いサッカー選手が練習や試合中に倒れてしまうのは、海外で見られていましたが、まさか日本で、松田が、という感じです。海外では心疾患が原因と考えられているケースが多いように思います。それだけに心配です。なんとか助かってほしいと思います。
このところ松本山雅は調子が良くなくて、チームもサポーターもストレスが溜まっていたと思います。それだけにこのことはとてもショックです。
今季なかなか試合を見に行けません。ピッチ外から応援するしかできません。回復しても次の試合に松田が出るのは不可能なので、その分他の選手ががんばってくれることを期待します。