2016年5月1日日曜日

地震と要援護者のこと、診療報酬改定のこと

気づいたらブログの更新が止まっていました。その間に熊本、大分では地震が相次ぎ、大きな被害が出ています。まだ揺れが続いていて収まる気配がなく、被災地の方には心身ともにお疲れであろうと思い、心からお見舞い申し上げます。
ここ松本市周辺も地震発生の危険度が高い地域なので、他人事ではありません。最近災害時の準備をまた見直し始めました。
長くなってきた避難生活で、エコノミークラス症候群の発生や感染症の問題が出てきています。また女性や子供、障害のある人たちには避難所での生活がストレスになっているようです。松本市の避難所でもこれらの人々への配慮が必要になるでしょう。
当院は在宅療養支援診療所として、ご自宅や施設で生活されている高齢者の方々に24時間対応しています。しかし災害時には、全員のことをすぐに診られるわけではないので、ご家族や地域の皆さん、施設職員の方々が頼りです。日頃から診療所近くの高齢の患者さんの家を確認していますが、古い建物と細い通り道が多く、地震が起きたらどうなるかとても心配です。市や地区での準備や対応をできるだけ早くお願いしたいと思います。
4月には診療報酬の改定がありました。在宅医療関係の報酬が変更になり、4月は慣れるまで大変でした。全体としてプラスになる印象で、当院としてはありがたいところもあるのですが、一人住まいの方を月に2回とか計画的に訪問すると、今まで以上に高額な自己負担が発生しそうです。在宅医療に関わる医師を増やそうとした結果と思われますが、設定が高すぎるように思います。本気で在宅医療に取り組む人は多少低い報酬でもやります。個人的には、今の日本は若者に優しくない社会だと思っていて、もっと将来ある人達に投資すべきと思いますが、決して高齢者にも優しくはないと思いました。普段の医療介護にも、災害時にも。